役員インタビュー

角田 徹 ソシアルイベント委員長

略歴

1980年 東京医科大学 卒業

1980年 東京医科大学外科学教室 入局

1984年 愛知県がんセンター放射線診断部

1986年 東京医科大学 助手

1988年 東京医科大学 学位取得

1990年 米国カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校外科 フェロー

1991年 角田外科消化器科医院 開設

2001年 三鷹市医師会 副会長

2005年 三鷹市医師会 会長

2009年 東京都医師会 理事

2015年 東京都医師会 副会長

2022年 日本医師会 副会長

ソシアルイベントの目的は参加者がスポーツ・文化等を通して交流を図ること。
ぜひ楽しんでください!

スポーツ系と文科系、それぞれ6種目のサークルを用意しています

角田 徹 ソシアルイベント委員長

──本日はよろしくお願いいたします。まず、すべての副会頭、委員長の先生方にお伺いしておりますが、先生がお考えになっている医学会総会についてお話をお聞かせください。

──本日はよろしくお願いいたします。まず、すべての副会頭、委員長の先生方にお伺いしておりますが、先生がお考えになっている医学会総会についてお話をお聞かせください。

各学会では専門分野を掘り下げて勉強しますが、医学会総会はそれだけではなく横断的に勉強できるような仕組みになっていますね。そして、医師だけではなく医療者全体が一同に会して議論できるところが大きな特徴だと思っています。医学は学問ですが、我々医療者は医学を臨床化させる“医療を現場におろす”役割を担っているので、医療的視点で医療の発展に寄与したいと考えています。

それと、医療の専門家ではない一般の国民の皆様に「医療はここまで来ている」ということを知っていただく4年に1回の良い機会と捉えています。

──今回は従来にも増して、一般市民向けの企画が充実していますね。公開講座も従来と大きく変わり、オンラインを活用した『事前公開講座』はすでに始まっていて、社会と一体になった医療の見せ方が特徴です。展示では医療者向けの「学会展示」と、今回は一般市民向けの「博覧会」に力を入れています。「博覧会」はどなたにでもご覧いただけ、分かりやすく最新の医療に触れていただけます。
東京都医師会といえば、開業医の先生方が中心となっていらっしゃいますので、通常の診療ではなかなか機会のない専門外の知識の習得を能率よく効果的に吸収できる良い機会ととらえておられるのでしょうか?

東京は広くて医師の数も多いです。東京都医師会は医師数約20,800人で医療機関が約8,000あります。遠くの場所での開催となると診療の都合で出席は難しいですが、今回は東京のど真ん中での開催で、研鑽を積むのには大変好都合のロケーションですので先生方にはぜひ参加してくださいとお勧めしています。

──有難うございます。医師は多趣味な方が多いですが、先生は今回ソシアルイベント委員長ということで、沢山のサークルの取りまとめをされており楽しそうですが、種目などについてお教えいただけますか?

大学のクラブやサークルと同じでスポーツ系と文科系に分かれます。現在のところスポーツ系が6種目で文化系が同じく6種目企画されています。スポーツ系は、ラグビーフットボール、硬式テニス、卓球、ボーリング、柔道、ジョギング、文化系が囲碁、アマチュア無線、美術、洋楽、写真、軽音楽となっています。

──運動系はハードな種目も入っていますね、普段から先生方は鍛えておられるんでしょうか?

そうですね。皆さん、例えば1年に一回とか大会を開いておられたりして普段からトレーニングされていますね。音楽も同じでコンサートを開いたり、皆で集まって練習したりしていますね。今回は4年に一度の医学会総会ということで、せっかくなので時期を合わせて開催しようということになりました。

──東京での開催となると、特にスポーツ系は会場を取るのが大変ではないですか?

そうなんです。テニスは大人数になるとコートも広くなければいけないので、少し離れた場所になったり、ゴルフはどうしても会場が見つからず断念することになりました。

コロナの影響もあり大変でしたが、お蔭様でやっと目途がついたところです。

──それは一安心ですね。参加人数はどのくらいですか?

団体によって差があり、多いところ、例えば卓球などは150名位の参加が見込まれます。骨子が決まってきたので、これから募集をかけるところです。次に多いのがジョギングで100名位。これは一般の方々にも参加を呼びかけ、皇居周りを走る予定です。早朝に走るようにすれば、学会の前の時間を使えます。準備委員長の門脇先生にも先頭で走っていただきたいです。

──広報委員長の岡野先生や記録委員長の松藤先生も走っておられますので、是非お声をかけてください。

そうですね。それはいいですね!

スポーツ系で400から500名、文化系で300名くらいの参加を予定しています。

文化系ではアマチュア無線が4年に1回、この時期に合わせて特別の無線局を立ち上げて活動しているらしいですよ。[交信カード]の発行も企画しているようです。

美術や音楽もできるだけ総会の会場に近いところで開催して一般の方々にもご披露できる機会を持ちたいと思います。

──先生も何かに参加されるのですか?

はい、私はジョギングが好きなので、それに参加しようと思っています。

コロナ対策――医師会が診断のトリアージを提唱して一つの形をつくった

角田 徹 ソシアルイベント委員長

──ソシアルイベントについていろいろお話しを伺いました。4年に1回各専門分野の医師が集まる機会ですので、楽しい時間を過ごしていただきたいですね。
次に、通常では委員長の先生のご専門についてお話をいただくのですが、角田先生には是非COVID-19(新型コロナウイルス)に対する医師会の取り組みについてのお話を伺いたいと存じます。
この2年半は日本中、世界中がコロナに戦々恐々とした日々が続いていて医療機関は大変なご苦労をされております。この2年半の段階を追ってお話をお伺いします。

日本で初めて感染が分かったのが2020年の1月中旬でした。その頃はウイルスの特性もわからなかったですし、重症度についての前例もなく、唯一の検査方法のPCRも数が限られていました。数が少ないから検査できる数も限るという政府の方針といいますかクライテリアがありました。

しかも、国が指定した機関のみだったりして、なかなか診断がつかなかったので、医師会が診断のトリアージを提唱して一つの形ができあがりました。保健所の対応だけでは到底手が足りず、現場の医師(開業医)に協力要請がきて症状のある人の対応を任されました。国がその対応に予算を付けてくれて普及しましたが、その先鞭をつけたのが東京都医師会でした。

──当初は対処方法がわからず怖くて外出も控える時期が半年くらい続きました。

そうですね。その後新宿歌舞伎町でのクラスターの発生が騒がれたのが第2波、それから第3波、第4波と続き2021年夏頃の第5波に大きな波が来ました。そして今年の第6波はオミクロン、大変大きな波ですね。当初は感染者数の多さに試行錯誤しましたが、デルタ株に比べるとオミクロンの方が弱毒化しているので、私たちも感染に気を付けながら通常の診療を継続しています。広がりやすいですが重症化していない理由の大きな要因がワクチンの接種です。昨年の第5波の直前、総理が「1日100万人ワクチン」を提唱し懸命に接種したお蔭で、特に高齢者の感染が激減しました。

──最近の感染者数は3,000人を上下している感じで高止まりの傾向にあるようにも思えますが、そこは如何ですか?

ゴールデンウイーク明けが懸念されましたが、それほどの増加はなくこの位の数字で推移するのではないでしょうか…?

──ウイルスの弱毒化、ワクチン接種の普及でだいぶ下火になってきている感がありますが、治療薬について教えていただけますか?

インフルエンザにおいてのタミフルのような治療薬はもう少しで出てくると思います。若い人は感染しても重症化しないことが多いですが、問題は基礎疾患がある方、高齢者の重症化です。現時点では中和抗体や、経口薬のラゲブリオなどがあるのですが飲みづらい、点滴しないとけないから使いづらいので、例えば1回1錠5日間などというものが出来れば、それを重症化する可能性のある人に服用してもらうということで落ち着きますね。

──このままいって治療薬も有効なものができれば、一般の感染症となる可能性もありますね。

その可能性は大きくあります。ただ、まだ死亡率が0.3%位ありますからインフルエンザよりはるかに高いです。それがインフルエンザ並みの死亡率まで下がればいわゆる一般の感染症の一つになります。

──日常生活に戻すための注意を教えてください。

もう十分に日常生活を戻す条件は揃ってきています。マスクも屋外の人がいないところではする必要もありませんが、密集の中でのマスク着用と集団で飲食する際は抗原検査をして感染していないことを確認していただきたいと思います。

日本人はマスクに抵抗がないですが、成長期のお子さんのマスクは種々問題がありますので、早く外す生活に戻したいです。

──医療従事者の方々のご苦労に感謝するのみです。引き続きよろしくお願いいたします。
さて、先程ジョギングでソシアルイベントに参加されると伺いましたが、先生のご趣味をもう少しお伺います。

私の一番の趣味は山登りなんです。そう度々行けないので、代わりにジョギングをしています。中高年のバイブルでもある深田久弥さんによる『日本百名山』を皆さん山に行くときはよく参考にしていますが、私は特にあの本を意識して登ってきたわけではないんですけれど、コロナの前あたりに確認したら百名山のうち97座登っていました(笑) あと3座征服しようと思っていた矢先コロナが始まって。ようやく先週100座目の利尻岳に行ってきたんですが、とんでもない雪と強風で・・・山頂の500メートル手前で引き返してきました(笑)

それと、走っているうち友人に誘われて、ウルトラマラソン=100kmマラソンに出場しました(笑) 10回ほど。完走したのは6回だけなんですけど。これもコロナで行けていませんね。

開業医の使命は、地域住民に尽くすこと

角田 徹 ソシアルイベント委員長

──将来開業を考えておられる後輩の医師の方にアドバイスをいただけますか?

──将来開業を考えておられる後輩の医師の方にアドバイスをいただけますか?

若い方たちへのアドバイスとすると、開業するにあたってはいろいろな方々のお世話になるということを念頭に置いていただきたいです。今度のコロナで再認識した部分もありますが、地域医療や公衆衛生という観念を強く意識していくことが重要です。それは大学勤務であろうと大病院の勤務医という立場であろうと同じことが言えて、医師は常に地域医療の担い手であるということを考えてほしいです。地域の住民のために尽くす、という気持ちが何より大切です。

それには、医療従事者のみならず福祉関係の方々や機関等とも協力しあうことが不可欠になります。そこでのリーダー的な役割を意識することが、フラットでみんな平等な役割をこなすことにつながると思います。社会の中で医師の役割を常に意識して診療にあたってほしいですね。

──開業医となると守備範囲がとても広く、専門外のことにも知識が必要ですね。時として孤独感も覚えるときもあると思われるのですが、その辺はどうしておられるんでしょうか。

──音楽とかスポーツなどはいかがですか?

大学や総合病院等にいるときから、地域医療の実習などを通じて人間関係を構築して置くことは必要です。地域医療は患者一人を診て済むのではなく、時としては家族全体の相談に乗ったりする時もあるので、若い時から色々経験しておくといいですね。地域では医師同士、あるいは行政との連携も活発に行われているので、そういう機会も利用してほしいです。そういう意味で今回の医学会総会を活用してソシアルイベントにも積極的に参加して楽しんでいただきたいと思います。

── 一般の方やメディアの方々に向けて一言お願いいたします。

医学の進歩が医療での実践、どこまで進んでいてどんなことが出来るのか、ということを実地に見ていただきたいです。生命倫理や事象など“必然的にあるもの”を医学会総会でお示しするのでご自身で実感していただきたいですね。

──本日はお忙しいところ、楽しいお話をお聞かせいただき有難うございました。

インタビュー日:2022/05/23
聞き手 長瀬 淑子(事務局アドバイザー)

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