特別企画

新春対談

2022年は日本医学会120年の節目
その集大成として、来年の医学会総会を成功させましょう

出席

門田 守人 日本医学会 会長

春日 雅人 第31回日本医学会総会 会頭

司会

岡野 栄之 第31回日本医学会総会 広報委員長

テーマは「ビッグデータが拓く未来の医学と医療~豊かな人生100年時代を求めて」
充実の学術講演と展示を展開します

新春対談新春対談

皆様明けましておめでとうございます。広報委員長を務めさせていただいております慶應大学の岡野でございます。
本日は2022年を迎え『第31回日本医学会総会新春特別会談』といたしまして、日本医学会の門田会長と第31回日本医学会総会の春日会頭にお話をお伺いいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

門田春日 明けましておめでとうございます。本日はよろしくお願いいたします。

まず門田会長からお話しをお伺いいたします。第31回の総会をどのように位置づけられておられますか?

第31回は大変記念になる総会になります。今年は2022年ですが、日本医学会が創設されたのは1902年4月2日です。1902年と言いますと、日本は近代化のまっただ中におり、医学の分野においても若い人がどんどん外国に行き、また外国からも東大にベルツ先生が来られたように多くの教師を招き、交流が活発になったころです。

本当の意味で近代化のスタートを切ったタイミングでしたね。

そうです。明治35年に第1回総会が開かれ、それからは第12回の開催が戦争のため1年遅れ昭和22年に開かれた以外は4年に1度開催されてきました。昭和から平成、そして令和になって初めての総会になります。
日本の医学の近代化とともに歩んできた日本医学会は、今年ちょうど120周年にあたる記念すべき年になります。従いまして、今回の第31回の総会は120年記念ともいうべき集大成の会になり、我々にとっては特別の新たな期待を持った総会です。とはいえ、今はコロナ禍の試練のただなかにあり、来年の開催となると、どのように乗り越えてきたか、ということが大きな柱になるのではないかと期待しているところです。

門田会長ありがとうございました。門田会長から医学会の成り立ちと来し方などをお話しいただき、興味深く拝聴いたしました。実は私の所属する慶應義塾大学が福澤諭吉先生によって設立されたのもそのころになります。            
それでは、今のお話を受けて、第31回日本医学会総会の会頭を務めておられる春日先生よりお話を伺います。

今、門田会長がおっしゃっていたように、日本医学会は120周年の節目を迎えこの4月に「未来への提言」を出され、医学・医療の在り方を改めて示される、ということなので、それを踏まえて意義のある総会にしたいと準備しています。

もう少し具体的にお話しいただけますか?

今回のテーマを「ビッグデータが拓く未来の医学と医療~豊かな人生100年時代を求めて」と定めてそれにふさわしい学術講演と展示を考えています。
学術講演には5つの柱(1.ビッグデータがもたらす医学・医療の変革 2.革新的医療技術の最前線 3.人生100年時代に向けた医学と医療 4.持続可能な新しい医療システムと人材育成 5.パンデミック・大災害に対抗するイノベーション立国による挑戦)を用意し、例えば5つ目のパンデミックに関するものでは、COVID-19に海外の国々が、そして日本がどう対応したかを個別に総括するといった企画が組まれています。
そのほか、技術の進歩に伴って出来てしまう光と影の光の部分のみにスポットを当てるのではなく、影の部分や技術の進歩によっておこる倫理の問題も考える場を提供できる総会にしたいと考えています。
展示におきましては、医学・医療関係者に見ていただきたい学術展示と一般の方々が気軽に参加して勉強できるような博覧会を企画し、特に博覧会においては老若男女すべての方々に興味をもっていただけるように準備を進めているところです。

医師だけでなく、広く医療関係者、
そして一般の方やお子さんにも開かれた医学会総会になります

春日会頭ありがとうございました。今回はU40(Under40)という若手医師の分科会も設置し、積極的に企画に参加しているようですし、はじめての委員会となる男女共同参画等委員会も組織し女性や若手から積極的意見も募っていますね。
ただいま春日会頭からELSI(倫理的・法的・社会的課題(Ethical, Legal and Social Issues))のお話しが出ましたが、これについて門田会長のご意見をお聞かせください。

春日会頭から倫理について考える場を設けてくださる、というお話がありました。実は138の学会で組織する日本医学会の中に医療の倫理を専門に研究する学会が加入していなく、今後は取り入れなくてはならない状態ですので、総会が倫理を考える場を設けてくださるのは非常に重要なことです。医学・医療において最も重要とされてきた医学研究はこれのみではなく、医学教育的分野が大事になってきています。

それに加えて、今回の総会では医療の根幹はチーム医療であることを踏まえ、医師のみならず医療に関係する幅広い職種の方に参加していただきたいと思っています。医療に従事する方ならばどなたにでも勉強になるように色々と工夫したいと思います。
また、コロナの影響もあり一般の方々の医療への関心はますます高まっています。「100年時代を求めて」というタイトルもありますように、博覧会におきましては一般の方にも「ゲノム」や「コロナ」に関する最新情報を得られ、未来につながる最新の医療の展示や子どもさん向けの手術体験もできるような「kidsコーナー」もつくる予定です。

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広報委員会では第31回日本医学会総会を広く知っていただくためにポスターを公募しました。2ヵ月という短い期間募集でしたが、力作が集まり選考に苦慮しました。
最優秀作品1点、優秀賞3点を選ばせていただきました。
今、ご覧いただいているのがその作品です。

医療のことを良く理解した作品ですね。早速ここにも掲示させていただきます。

ありがとうございます。
それでは最後に一言ずつお願いいたします。

今回の開催のポイントは学術講演と展示・博覧会が丸の内・有楽町エリアで行われ、非常に利便性が高いということと、コロナのこともあり現地会場とWEB配信のハイブリッドで開催されるということです。
実際に会場へ足を運んでいただきたいですが、遠方であったり忙しくなかなか時間が取れない方にも参加いただける形式になっていますので利用していただきたいです。
2月1日からいよいよ事前参加登録が始まります。是非多くの医療関係者の方に参加をお願いしたいです。

医学・医療が日々進歩している中で、チーム医療を広げるためには患者さん、そこには赤ちゃんから年配者まで含まれるわけですが、医療従事者の相互理解が不可欠で、それが本来の医療の姿だと思っています。今回の展示・博覧会はそこを学ぶ大変良い機会だと思います。そして医療従事者にとっては、ご自身の専門家としての立場を再認識するとともに、他分野のことを勉強できる大変良い機会なので、是非登録をして参加していただきたいと思います。

本日はお忙しいところお集まりいただき、また貴重なお話しを伺うことができありがとうございました。
第31回日本医学会総会まで1年4ヵ月になりました。組織委員会一丸となり準備を進めてまいりますので、どうぞよろしくご指導のほどお願い申し上げます。

略歴

門田 守人

1970年大阪大学医学部卒業、1994年大阪大学教授(医学部外科学第二)、1999年大阪大学大学院教授(医学系研究科消化器外科学講座)、2007年国立大学法人大阪大学 理事・副学長、2011年がん対策推進協議会会長、2012年公益財団法人がん研究会有明病院院長、国立がん研究センター理事、がん研究会常務理事を経て、現在、地方独立行政法人堺市立病院機構理事長

門田 守人

春日 雅人

1973年東京大学医学部卒業、米国国立衛生研究所等を経て、1990年神戸大学医学部教授、2008年国立国際医療研究センター研究所長、2012年国立国際医療研究センター理事長・総長。現在、国立国際医療研究センター名誉理事長、朝日生命成人病研究所所長

春日 雅人

岡野 栄之

1983年慶應義塾大学医学部卒業、米国ジョンス・ホプキンス大学医学部ポスドク研究員、筑波大学および大阪大学教授を経て、2001年より慶應義塾大学医学部生理学教室教授(2007年〜2017年大学院医学研究科委員長、2015年~2017年医学部長、2017~2021年大学院医学研究科委員長)。2009年より理化学研究所チームリーダーを併任。

岡野 栄之

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