役員インタビュー

國土 典宏 登録委員長

略歴

1981年 東京大学卒、医学博士

1995年 癌研究会附属病院外科

1989年 米国ミシガン大学外科留学(~1991年)

2001年 東京大学肝胆膵外科助教授

2007年 東京大学肝胆膵外科・人工臓器移植外科教授

2012年 日本外科学会理事長(~2016年)

2017年 国立国際医療研究センター理事長

人生100年時代を乗り切る方策を一緒に考えましょう

今回の目玉は「U40」と「Over75」のカテゴリー
参加しやすい登録体系にも注目を

國土 典宏 登録委員長

──明けましておめでとうございます。いよいよ事前参加登録が2月1日から開始されますが、直前のタイミングでいろいろお話しを伺いたいと存じます。本日はよろしくお願い申し上げます。

──明けましておめでとうございます。いよいよ事前参加登録が2月1日から開始されますが、直前のタイミングでいろいろお話しを伺いたいと存じます。本日はよろしくお願い申し上げます。

あけましておめでとうございます。よろしくお願いいたします。

──今回の総会では、会の運営を左右する収入の要になる登録委員長を担っておられます。
責任重大ということでご負担も多いと存じますが、まず登録委員長のお仕事についてお話しを伺えますか?

──今回の総会では、会の運営を左右する収入の要になる登録委員長を担っておられます。
責任重大ということでご負担も多いと存じますが、まず登録委員長のお仕事についてお話しを伺えますか?

春日先生はこの国際医療研究センターの前理事長でしたので、私も何かやらなければならないんだろうな、とは覚悟していました(笑)

登録委員長を拝命して、これは責任重大だぞ、と、まず前回2019年中部で開催されたときの登録委員長の湯澤由紀夫先生にお話を伺いました。お話を伺って、さらに大変さを再認識した次第です。登録数は総会の運営に直接関係するものですので、登録を増やす方策を考えているところです。

──具体的な方策について教えていただけますか?

過去の総会の登録状況、特に“幻”とはなってしまいましたが第27回(2011年)東京の総会での登録データをもとに対策を練ってきました。登録を促進するためのチラシも準備できたところです。

──今回目玉ともいえる企画は何かありますか?

今回の目玉は1つに「U40」と「Over75」のカテゴリーを設けたことです。40歳未満の若手の医師に積極的に参加いていただきたいし、今回のテーマの「豊かな人生100年時代を求めて」にあるように、75歳以上医師にも大勢参加いただきたい、というメッセージを込めました。

2つ目が団体割引です。医局などで10人まとめていただくと、1人無料になるというものです。

3つ目は割引期間です。登録は2月1日から開始しますが、10月末日までは“早期事前割引”を適用し、例えば医師なら当日より1万円も安く登録できます。11月から前日までは“事前割引”の対象になります。

学生、メディカルスタッフも是非参加を!

國土 典宏 登録委員長

──学部の学生さんは無料と聞いています。

そうなんです。学部学生など若い人にはぜひ参加していただき、会を活性化してほしいんです。学部学生が出席すると指導の先生方も同伴するでしょうし、SNSなどで情報を発信してくれるなど波及効果も見込めるかもしれません。2019年中部の総会でも、私がみたところでは学生さんの参加が多く、非常に活気がありました。

──医師ばかりでなく、医療に従事しているメディカルスタッフにも参加しやすいようになっているようですね。

そうです。医療においてメディカルスタッフの力は不可欠です。チーム医療の重要さが認識せれている昨今、メディカルスタッフにもこの場を活用して幅広く勉強していただきたいと思っています。

──新型コロナに関して言えば、第五波のあとしばらく小康状態が続き、新年が明けてオミクロン株感染の急拡大が問題になっています。会の運営の中では新型コロナ対策は避けて通れない問題になっていると思いますが。

そうですね。この総会の準備が始まった時と新型コロナ流行が始まった時が同じ頃でした。当初は、4年後なので新型コロナは終息していて「なかったこと」にできるのではないかという考えもありましたが、ここへきて「with コロナ」は避けられない状況になってきました。現在行われている学会は苦慮の末、オンラインかハイブリッド方式で開催されているところが多いです。ハイブリッド方式にすると経費は嵩みますが、利点もあります。遠方で参加できにくい方や子育て中の女性医師などが参加しやすいということもあります。

この総会はポストコロナ最初の歴史に残る医学会総会になると思います。

──2月1日から参加の登録が開始されますが、申し込み方法について教えてください。

はい、申し込みはWEB申し込みとFAXでの申し込みです。WEB申し込みの支払いはクレジットカード、コンビニ支払い、銀行振込などが選べます。

WEBで申し込みされますと単位受講の手続きが一連の作業で完了するので便利だと思います。

──ここで少し先生のご専門のお話しをお伺いいたします。

父親が外科医だったので、特に意識することなく外科医を目指しました。手を動かすことも好きでしたから。

肝臓外科を専門にしたのは人との出会いです。幕内先生はじめ、周りに魅力的な先輩肝臓外科医が沢山いました。肝移植に興味があったのも肝臓外科を選んだ理由の一つです。世界で初めて成人から成人への生体肝移植を成功させた幕内先生は「手術は見て覚えろ(盗め)」という教育方針でしたので、それこそ見て覚え、自分に術者のチャンスがいつ来ても良いように備えていました。そうやって多くの外科医が育っていった時代です。

同じ教育方針は現在では通用しないかもしれませんが、若い外科医に術者をただ経験させれば良いというものでもないと思っています。私自身は若い人に「手術経験件数を求めるのではなく、いかに一例一例の経験を大切にして患者さんから学び次に生かしていくかが大切」と教えています。

──最近外科医を希望する医学生が減っていることが危惧されていますが、それについてご意見をお聞かせください。

これは大きな問題です。

若い外科医にこのことについて意見を求めたところ、「進路として外科を選ぶモチベーションとして一番重要なのは、やりがいです」と答えたんですよ。給与や待遇ではないのです。手術がうまくいき、患者さんに喜んでいただき、達成感を得られることでやりがいを見出してもらう。外科医にしか経験することのできない“喜び”を教えるしかないように思います。

その上で働き方改革、男女共同参画、外科医へのインセンティブ、適正配置など超高齢化社会がどんどん進んでいくわが国の外科医医療のあり方について、外科系学会だけでなく医学会全体で考えて欲しいと思います。

國土 典宏 登録委員長

──公務に加え総会の登録委員長も担い、大変お忙しくテレビなどご覧になる暇などはないと思いますが。

──公務に加え総会の登録委員長も担い、大変お忙しくテレビなどご覧になる暇などはないと思いますが。

夜、時間があるときはよくドラマを観ますよ(笑)医療と刑事ものが多いですが結構好きです。現実ではあり得ないようなひどい外科教授がやり込められる場面を家族と一緒に笑いながら見ています。

──あとリフレッシュ法を教えてください。

──あとリフレッシュ法を教えてください。

無趣味で恥ずかしいんですが、今は散歩ですね。走るのは嫌いなのでもっぱら歩きです。新型コロナ禍で繁華街にも行けませんので、近所から少し足を伸ばした散策を休日は楽しんでいます。

それと、私は歴史が好きで大河ドラマも楽しみに観ています。医学史にも興味があって、学会で出張する度に歴史的な場所を訪問するのが楽しみでしたが、コロナ禍で当分お預けです。数年前に外科の歴史に関する本「外科学の原典への招待」も編集しました。

──最後に総会に参加される方への呼びかけをお願いいたします。

先程ご説明したように、登録に関しては参加しやすい様々な形式を用意しますので、是非参加していただき、人生100年時代を乗り切る方策を一緒に考えていただきたいと思っています。

──本日はどうも有難うございました。

聞き手 長瀬 淑子(事務局アドバイザー)

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